高砂貝塚公園



縄文人が住みついた場所、悠久の時を経て、今再びよみがえる
縄文人が見た風景、縄文の風に触れて3000年の時を感じよう!

変遷



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高砂貝塚は、昭和25年、伊達高校郷土研究部が発見し、調査を行いました。その後、札幌医科大学によって調査が行われ、大規模な3箇所の貝塚や、貝塚に作られたたくさんのお墓が見つかっています。発見されたお墓の中には、わざと健康な大人の歯を抜く「抜歯人骨」も見つかっており、当時の風習を知ることができます。(発見当時の位置図のスケッチ)



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成人男性のお墓です。手足を強く折り曲げて、丁寧に埋葬されています。高砂貝塚から見つかった人骨は、そのほとんどが手足を折り曲げて埋葬される「屈葬」で葬られています。また多くの人骨が頭を北西に向けて葬られていました。
手足を強く折り曲げたり、頭を北西に向けるのは、母なる大地の体内に戻り、再生を願ったからなのかもしれません。






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お墓に副葬(ふくそう)された土器



縄文時代晩期(約2,800年前)には、お墓にヒトと一緒に土器や石器などが埋められました。
またお墓の近くでは、石を円形に並べた「配石遺構」が見つかっています。その一つからは、三つの小さな土器と土偶が見つかりました。さらに、その三つの土器のうち一つには、ベンカラ(赤い顔料)が入れられていました。これらは、再生を祈った儀式の跡と考えられています。






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高砂貝塚から出土した銛先(もりさき)



高砂貝塚からも、イルカやオットセイの骨が見つかっていますので、このような銛先が使われたと考えられます。
どれも鹿の角で作られており。細かい文様が刻まれています。このような文様の一つ一つにも獲物をたくさん獲りたいと思う、縄文人の心が現れているのかもしれません。






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縄文時代晩期(約2,800年前)に作られた土偶です。口をポカンと開けていたり、脇を開けてガニ股なのが土偶の特徴です。
どこか愛くるしい土偶は、自然と共に生きた縄文人ならではのデザインと言えるでしょう。精霊を表現したもの、お守り、生命の再生の象徴など、たくさんの説があります。


高砂貝塚は、平成14年と平成23年に追加指定を受け、史跡入江・高砂貝塚となりました。現在、高砂貝塚は史跡整備を行っており、平成29年に完成予定です。「縄文のたたずまい」をコンセプトに、縄文時代の貝塚や、竪穴住居のくぼみ、お墓などが復元されます。また縄文の森の復元や、自然と生物を観察できるビオトープも予定されており、盛りだくさんの内容になっています。随時見学会を実施いたしますので、今後の情報にご期待ください。




Information

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情報 -



・期間:平成28年4月〜11月末

・開館時間:9時〜17時
・料金:無料
・アクセス:高速道央自動車道「虻田・洞爺湖IC
     より車で約5分
・問い合わせ:入江・高砂貝塚館(0142-76-5802
       社会教育課(0142-74-3010